「トラックレコード」と「プロフィットファクター」も重要

モデルの「トラックレコード」と「プロフィットファクター(PF)」も要チェックです。どちらもモデルの属性として公開されていますので、選択するときに簡単にチェックできます。

ここで言うトラックレコードとは、モデルがその自動売買ツールとして採用され、実際に使用され始めて現在に至るまでの過去の実債を指します。

前にあげた期待値を算出するには、最低半年は必要です。稼働期間が短いと充分なデータが少なく、適切な検証ができないからです。通常、システムプロバイダーが自動売買ツールに1プロバイダーとして採用されるためには、一般的に採用以前の一定期間計測されたトラックレコードが必要と言われており、採用される段階ですでにふるいにかけられているのが実情です。

もし売買ツールとして採用されたあとのトラックレコードが浅く稼働時間が短くても、新進気鋭の優秀なモデルもありますので、実績のいいものはモデル選択候補として、つねにウオッチしておいたほうがいいでしょう。

プロフィットファクター(PF)は、優秀なモデルを見極める指標のひとつです。「総利益÷給損失」で算出され、「1」よりも大きいことがモデル存続としての条件です。

 

 

PFも取引回数により、算定基準値が変化していきます。取引回数が少ないと、優秀なモデルはPFが2以上となりますが、取引回数が多くなれば徐々に1に近づいていきます。稼働期間を最低半年として、取引回数の最低サンプルは、統計学上は100個と言われますが、FXの場合は30~50回以上が目安です。

最後に、モデルの選択と同じくらい重要なことですが、実績が悪いモデルはポートフォリオから外すことです。
市場環境の変動とともに、モデルの陳腐化は避けられません。モデルは過去の相場の値動きから有効性を発見してモデルとしたものであり、あくまでも過去の一時期の値動きをとらえたものです。その有効性が、将来も適用される保証はないからです。

システムプロバイダーがいかにモデルをカスタマイズし、改善して最適化を図っていても、実績が劣っていくことはよくあります。

この場合は、そのモデルの勝率で判断するのです。確率計算から判断すれば、本来勝率70%のモデルが、ある時点で10回の取引中、半分以上の勝ちを上げることができなくなって4回以下の勝ち数、いわゆる勝率40%以下となる、また本来勝率50%のモデルなら、10回中1回以下の勝ち数、勝率10%以下となれば、その時点でポートフォリオから外したほうがいいでしょう。

このように、自動売買ツールは、分散投資のひとつとして裁量トレードとの併用や、レバレッジ規制対策として非常に有効です。しかし問題は、個人投資家がどのようにして有効なプロバイダーを選択し、ポートフォリオを構築するかということです。

 

 

ミドルリスク・ミドルリターン狙いなのか、それともハイリスク・ハイリターン狙いなのかといった投資スタイルの好み、好きな通貨ペアなどは個人差があり、リスクとリターンを考えた安定的収益が狙える複数モデルの組み合わせ、実績の悪いモデルの分析・消去など、これらすべてを自分で判断することは、非常に難しい作業です。

そこで自動売買ツールに投資する場合、FX会社が提供する自動売買ツールに、投資顧問会社からの「投資助言」が組み合わされた「投資助言付き自動売買ツール」に投資することをお勧めします。

投資助言付き自動売買ツールは、「今月の推奨モデル」「今週の推奨ポートフォリオ」などというように、通貨ペアごとや、そのときの市場環境にマッチしたモデル、ローリスクからハイリスクまでのモデルの組み合わせ事例を、個人投資家が選択しやすいように、投資顧問会社からFX会社を通じてレポートなどでアドバイスしてくれます。

投資助言付きの自動売買ツールであれば、モデルを選ぶ負担をかなり軽減できます。

初心者でも自動売買ツールに投資することにより、裁量トレーダー以上の収益を最初から確保できる可能性を説明しましたが、それは有効なモデルの選択、およびその組み合わせが大前提です。

初心者こそ、自動売買ツールに投資する際は、投資助言付きの売買ツールを選択するといいでしょう。もちろんこの場合も、口座資金管理は自己責任となりますので、気を付けなければいけません。