レバレッジ規制後のもう一人の自分

 

 

売買シグナルとは違い、FX会社が提供する売買システムをそのまま適用させて自動的に売買を行うのが、自動売買ツールです。

売買金額や必要に応じて通貨ペアなどを事前に設定し、口座に証拠金を積めば、自動的に売買発注が繰り返されていきます。一度システムを設定してしまえば、パソコンの電源を落としていても24時間ウオッチして売買してくれるので、つねに相場をチェックする必要もありません。

FX会社によっては、多数のシステムプロバイダーによる売買モデルが搭載されており、これらのプロバイダーから好みのものを選択します。

プロバイダーが提供する一般的な売買モデルは、取引手法、時間軸、リスク観点の3つに大きく分けられます。取引手法は、トレンド・フォロー型、レンジ取引型、逆張り型(売られすぎ、買われすぎ状態から次の予測を判断するタイプ)に分けられます。時間軸も、デイトレード型、スイングトレード型、中長期トレード型があり、リスク観点からはハイリスク・ハイリターン型、ミドルリスク・ミドルリターン塑、ローリスク・ローリターン型などがあります。

その組み合わせの中から、自分の好みのモデルを選択できます。自動売買ツールは、まったく違う動きをする複数のモデルを組み合わせ、あらゆる相場変動に対抗できるポートフォリオを構築し、全体のリスクを抑えて安定的な収益確保を狙います。ここでも分散投資が基本です。

 

 

自動売買ツールはプログラミングの知識はいりませんし、取引判断において自己裁量の余地も一切ありません。極端に言えば、為替の知識がなくても取り組めるので、初心者でも安定的な収益が見込める可能性があります。売買シグナルや自己裁量トレードのように、自己を律する自主ルールも必要ありません。また売買シグナルと違って、シグナルを見落とすこともなくなります。

一番有効なのは、精神的ストレスをかなり回避できる点です。特に予測と逆方向にいった場合の損切りや、そのときの心理的ストレスなどもかなり回避できます。感情に左右されて売買できない、ということもありません。取引画面を24時間見ているわけでないので、知らず知らずのうちに利食いが行われ、損切りも行われます。自動的に売買が繰り返され、トータルで収益が計上され、預けた口座の証拠金が増えていけばいいのです。特にFX初心者にとっては非常に有効です。

そもそも為替取引を学習するには、一般的に莫大な時間と費用がかかるのが普通です。費用とは取引手数料のことを指すのではなく、学習授業料(実損)を指します。またほとんどの場合、FX取引で成功するには、プロのように24時間為替に没頭することが必要です。これは24時間寝ないで取引することを意味するのではなく、24時間為替の値動きを追いかけることを意味します。

 

 

しかし統計を見ると、長期的にはほんのわずかなフルタイムトレーダーしか成功しません。これらを考えると、FX初心者は卓越したトレーダーの真似をすることで(自動売買の優秀なシグナルプロバイダーを選択することで)、時間限定的な裁量トレーダーよりも高い確率で生き残ることができるのです。

つまり、優秀なシステムプロバイダーを見つけるのが個人投資家の仕事となります。さらに24時間自動での取引環境が構築できるため、トレード回数も収量トレードよりおのずと増えるでしょう。労働負担なしで、収益チャンスを自動的に増加させることができるのです。24時間チャンスを狙えますから、リスクを抑えて低いレバレッジで取引設定しても、充分な利回りが見込めます。実際、世界的に著名なシステムプロバイダー(いわゆるヘッジファンドマネージャー)も、レバレッジは1~10倍程度で取引しているのが事実です。

2010年8月から、FXのレバレッジの上限が50倍に規制されます。この24時間取引可能な自動売買ツールは、その対策としても有効です。

たとえば、裁量トレードで1日6時間、平均レバレッジ100倍で毎日取引している方は、レバレッジ規制後、一日の取引時間は同じでも、レバレッジを最大50倍で取引せざるを得ません。そこで自動売買ツールを組み合わせるのです。

 

 

自動売買ツールは24時間稼働しますから、平均レバレッジ12.5倍で毎日収引すれば、規制前の取組方法と同等の経済効果を見込める計算です。簡単に言えば、もう一人、取引する自分をつくるということです。

「もう一人の自分」は、現在、すでに低レバレッジで取引している方にも充分当てはまります。自動売買ツールの選び方次第で、自分の分身というレベルではなく、それ以上に優れたスーパースターが手に入る可能性があるからです。しかも、そのスーパースターは、24時間働いてくれます。特に初心者の方には、非常に心強い味方となるでしょう。

自動売買ツールも、重要なのは自分の口座資金管理です。せっかくいいモデルを見つけても、途中で証拠金不足となりFX会社の強制決済が発動されれば、その後の取引ができなくなります。またモデルの選び方が悪いと、自身の裁量トレードより成績の悪いモデルとなることもありますので、ここは慎重に選びたいところです。