外貨建て投資信託で注目される「東京仲値」

東京仲値とは、東京時間の9時55分に決まる、対顧客取引のベースとなるレートです。ロンドンFix同様、この東京仲値の特性を利用して取引しているFXの個人投資家もたくさんいます。東京仲値が決まる時間は、外貨の買いが集中しやすくなっています。

この仲値で日本の輸入企業や海外のファンド、外貨建て投資信託の設定を通じて証券会社や信託銀行が外貨を買ってくるケースが多いので、クロス円で外貨の値が上がりやすくなります。

取引通貨の中心はドル/円で、特に月曜日、5と10日のつく日(五十日)、月末はドル買いの量が多くなりがちです。ロンドンFix同様、東京仲値に近づく下前で少しずつドル買いをし、仲値の決定時間やその直後の値が上がったところで売り抜ける戦略です。FXの個人投資家によく見られる手法であり、レバレッジを上げた超短期売買ですが、意外と利益確保への確実性が高い取引手法です。

 

 

特に月末の仲値は注目です。新規外貨建て投資信託の設定が月末に集中していることから、その思惑で月末近くになると思わぬ外貨買いが出てきます。

新規外貨建て投資借託の設定とは、証券会社や投信会社が海外債券や海外株式で構成された商品に投資する新ファンドのことを指します。募集期間があり、新規設定金額や販売会社も公表されています。ブルームバーグやロイターで確認することができます。

実際の設定金額に対して、最終的にいくらお金が集まっているのかはプロにしかわかりません。ただ、設定金額やその外貨建ての通貨構成で、だいたいの値動きは個人投資家でも予想することは可能です。

たとえば、アジア株ファンドの新規設定であれば、「円売り・アジア通貨買い」となります。FX取引が行われる設定日には、ファンドを受託している信託銀行のディーラー陣も、募集金額に対する最終入金額を朝確認して、仲値に向け外貨買いを進めていきます。