損切りは機械的に入れる

FXは株式や投資信託などと同様、元本が保証されていない商品であるため、大きなリスクを保有しています。勝てない個人投資家は、そのリスクを理解したうえで、自己のの判断で投資しなければなりません。

プロはリスク管理を徹底しています。個人投資家は、FX会社が設定したリスク管理に縛られない自由な身でいるからこそ、リスクの自己管理が欠かせません。それには、ポジションを持つたら、必ず「損切りレベル」を決めて、「ストップロス(逆指値注文)」を機械的に入れることです。

たとえば、これから上がると予測して、1ドル=90円でドルを買ったものの、自分の予測に反して1ドル=80円台に下がったら、必ず速やかに損切りを実行する、ということです。

ストップロスは、事前に設定したレートを完全に割れたら成立します。ただし、市場の流動性が薄かったり、たくさんのポジションを保有していたりすると、ストップロスが成立しづらくなり、その結果、通常より悪いレートで約定することもあります。

ストップロスの設定は、チャートポイントが目安となります。そのとき、チャートポイントから少し離した外側の水準を考えます。なぜなら、チャートポイントのすぐ外側では、多くの参加者が損切りを狙っているため、損切り注文がたくさん発動されるケースがあるからです。

さらにチャートポイントを超えたギリギリのところに設定すると、なかなか損切りが成立せず、やはり通常より悪いレートで約定してしまう可能性があるのです。

 

 

また、損切り幅が大きすぎるのもFXに勝てない原因です。損切り幅が利食い幅よりも大きくなる戦略はもってのほかです。短期売買における過去のドル/円の取引値幅から為替変動率を算出すると、1回の取引での損切り幅は100pips以内に抑えるほうがいいでしょう。

休むことなく動き続ける為替相場は、ときには予想外の大変動も想定されます。「一個人の予測は外れる」という前提で、取引にのぞみたいところです。損失は出したくない、と思う方も多いでしょうが、残念ながら、FXでは勝てないこともあります。損切りが難しいと言っているようでは、いつまでたっても、トータルでは勝てないのです。

いっそのこと、損切りは「FXで大きく勝つための手数料」と考えてみてください。現在、FX会社の取引手数料は無料のところが多く、それが個人投資家にとっては大きなメリットとなっています。一方でプロの顧客が銀行と為替取引をするときは、ドル/円でも1銭程度の手数料がかかるのが普通です。

海外旅行に行くときに現地通貨を用意するときも、手数料がかかることはご存じでしょう。ましてや、株式や投資信託といった一般的な金融商品を取引する場合、基本的には手数料がかかります。損切りを手数料だととらえれば、躊躇することなく実行できるのではないでしょうか。

ストップロスを入れなくても、FX会社には「損失が一定水準になったら強制決済する機能」があります。しかしそれをあてにしてポジションを放置しておくと、損失拡大防止にはなりますが、結果的にはトータルで大きく負ける確率が高くなります。それはセーフティネットに頼っているだけで、損益を意識した取引ではありません。